コエンザイムQやグルタチオンなど、私たちが過酷なトレーニングを行っても、高齢になっても、元気でいるには、沢山の栄養成分が必要です。
鉄もその中で極めて大切な栄養成分です。
以前にも書きましたが、何となく体がだるい、すぐに疲れる、疲れやすいという人は、もしかしたら鉄不足の可能性が高いですよ。
特に成長期のお子様にはぜひとも鉄を摂取していただきたいと思います。
私の体験を例に出してお話しします。
私は幼い頃から野球をしていて、甲子園に出ることを夢見ていました。
野球をしている子供たちのほとんどが夢に見る甲子園です。
甲子園に出るためには、強い身体が必要ですから、中学生の頃から真剣にトレーニングを始めました。
身体が細く、パワーのない私は、一生懸命に筋肉をつけるためのパワートレーニングをしました。
朝5時からと学校でのお昼休み、そして帰宅後の夜のトレーニングです。
成果は着々と上がり、自分でも驚くようなプレーができるようになりました。
ところが冬前になって、担任の先生から「顔色が悪いけどしんどくないか。」と毎日聞かれるようになりました。
自分では「しんどい?」という感覚がありませんでしたので、大丈夫ですと返事していました。
それから高校2年生になるころです。
私は高校入学後も毎日元気に練習をして過ごしていました。
しかし、その後、急に皆とのランニングについていけなくなりました。
今までにない経験で、学校の階段も上がるのが辛くなり、病院に行きました。
そうすると極度の貧血でした。
即入院するほど悪化していました。
幸いにも鉄剤の摂取と食生活の改善で回復傾向になりましたが、それでもまだまだ練習をできるまでには戻れませんでした。
一般的な血液検査ではわからない、スポーツ選手に大切な貯蔵鉄の回復がなかなかできていません。
一旦枯渇した貯蔵鉄は、回復に数か月かかると言われています。
翌年の1月後半くらいから、徐々に回復して、みんなとのランニングも遅れることなくついて行けるようになりましたが、それでも練習後の疲労感はなかなか戻りませんでした。
大分落ち着いたのは3月ぐらいでした。
さて、大切なことはここからです。
身体が成長する大切な時期、本格的にトレーニングを始めた時期は、骨組みもしっかりし、筋肉が急激に増えると同時に体内の鉄が不足をし始めます。
筋肉は筋繊維を切ってはつなぐを繰り返して筋力を向上させます。
運動後2時間ほどから、この筋肉の再生が始まりますが、筋肉再生には材料としてタンパク質が必要です。
しかし、タンパク質を補給しても、うまく届かなければ、筋肉は血液中の赤血球からタンパク質を利用してしまいます。
赤血球は鉄分を多く含むので、結果的に体内の鉄分が失われ、全身に酸素を運ぶ赤血球の働きが弱くなり、貧血となります。
お判りいただけましたか。
なぜトレーニングを本格的に始めだした中学生や高校生に貧血が起こりやすいかということが。
特に女子選手は生理もあるのでほとんどの選手に鉄分不足が起こります。
女子の選手が良く疲労骨折を起こすのは、まさしく鉄不足が原因です。
私は野球を始めた中学の時期に、なぜ鉄分摂取をしなかったのかと後悔しています。
鉄の大切さは、今の仕事を始めたから知ったことですが、もし身体の成長時期に鉄を摂取していたら、ケガも少なく済んだし、もっと身体も大きく成長できて、良い選手になれたのではと。
鉄の大切さを多くの子供たちに、また親御さんや指導者の方々に知ってもらいたいと思います。
身体の成長時期は筋肉が増えて来るのでタンパク質が必要ですが、鉄も非常に大切なのです。。
女子は生理も始まります。
鉄分は汗でも排泄されます。
中学生で運動部に入部した子供が、帰宅するなり疲れたと言い、すぐに横になったり、ご飯も食べずに寝てしまったりしていませんか。
宿題もせず、お風呂も入らずに寝てしまって、親御さんは「そんなにしんどかったらクラブを辞めなさい!」なんて叱っていませんか。
もちろん大人になっても日本人の多くは鉄分不足と言われています。
一般的な血液検査で貧血が出ていたら、もうすでに黄色信号です。
そして鉄分をサプリメントで補給するならば、良質のヘム鉄製剤を選択してください。
ビタミンB群や葉酸、銅も必要です。
サプリメントの場合は、とにかく良質のものを選んで摂取してみてください。
本当に著しく体調が改善しますから。
話が長くなりすぎました。
このあたりで終わります。
鉄の事はまたお話ししますね。
ミスターサプリでした。